元滝伏流水 – 秋田県にかほ市象潟町関

元滝伏流水

緑と白のコントラストに目を奪われる幽玄な滝・元滝伏流水

鳥海山の岩肌を流れる幽玄な滝、それが元滝伏流水(もとたきふくりゅうすい)です。緑色に苔むした岩肌を、伏流が白く飛沫を上げて流れ落ちるさまは神秘的かつ清涼。まるで違う世界のような美しい光景に、遠方から足を運ぶ方も多い名水です。

 

苔の緑色と水流の白色が作り出す幽玄な空間

元滝伏流水は、秋田県にかほ市にある鳥海山にあります。「元滝」と名前が付いていますが、伏流の水源である本来の元滝は現在通行禁止となっており、その下流200mほどのところに位置する滝が元滝伏流水と呼ばれています。そのため現在では「元滝」と言えば、元滝伏流水を指す場合がほとんどとなっているようです。

高さ5m、幅約30mの小さな滝ですが、緑色の岩肌の隙間から流れ出る伏流には独特の幻想的な魅力があり、苔の緑色と水流の白色が目にも鮮やかなコントラストを描き出しています。

特に5月下旬にはヤマツツジが咲き、緑色、白色に加えて赤色が景色を彩ります。新緑とツツジの花の組み合わせを楽しみに、この時期に訪れる方も多いようです。

滝周辺は外界に比べ気温が低く、格別の清涼感を味わえます。また、その気温差から周囲には霧が発生し、一段と幽玄な雰囲気を醸し出しています。

大きな滝の迫力とは一味違った、静謐な魅力が元滝伏流水にはあると言えるでしょう。

 

周辺地域の生活用水としても利用

元滝伏流水の水量は1日約5万トンあり、年間を通し安定しているため、近隣の生活用水や周辺地域の農業用水としても利用されています。

水質保全や水源浄化についても、ブナの植樹や清掃活動が行われ、名水観光地としても大切な生活用水としても、地域の人々の手によって守られています。

また、鳥海山からの伏流で育てられた象潟産の岩がきは全国的にも人気の味覚です。8月までが旬となっていますので、夏に訪れた方はぜひこちらも試してみてはいかがでしょうか。

 

 元滝伏流水へのアクセス

所在地・秋田県にかほ市象潟町関

アクセス

JR羽越本線象潟駅より、鳥海ブルーライン方面へ車で20分

駐車場・あり(無料・10台)

 

秋田県にかほ市と山形県遊佐町を結ぶバイパス・鳥海ブルーラインを利用すると、元滝伏流水へも訪れやすくなっています。

鳥海ブルーラインは、鳥海山・鳥海国定公園を沿うような形で登っていくため、元滝伏流水をはじめとした多くの観光名所を楽しめるドライブコースです。

※鳥海ブルーライン開通期間は4月下旬から10月上旬までとなっております。それ以外の時期は冬季閉鎖となっているためご注意ください。

元滝伏流水(もとたきふくりゅうすい)周辺の地図 – 住所:秋田県にかほ市象潟町関

-参考-

元滝伏流水
元滝伏流水