黒尊川 – 高知県四万十市

黒尊川

四万十川の支流の中でも一際美しい清流・黒尊川

高知県を走る日本最後の清流・四万十川。その支流の中でも特に美しいと言われているのが黒尊川(くろそんがわ)の流域です。サンショウウオが生育できるほど澄んだ清流は、山菜や魚、お米といった多くの自然の恵みを地域にもたらしています。

その他にも黒尊神社やお菊の滝などの伝説や、秋の紅葉の鮮やかさなど見所がたっぷり。ぜひ足を運んでみてください。

 

黒尊川に伝わる伝説

黒尊川には、黒尊神社、お菊の滝などさまざまな伝説・逸話が残された場所があります。森と水に囲まれた言い伝えの物語を紐解いてみましょう。

 

黒尊神社の言い伝え

推定樹齢300年以上、樹高40m、根回り9mもの大杉がそびえ立つ、神秘的な黒尊神社。その神霊は大蛇と伝えられています。

神霊に願掛けをし、黒尊神社奥の院に詣で、下の黒尊渕に生卵を投げ入れ、割れなければ願いが叶うと言われています。

 

.皿屋敷伝説・お菊の滝

家宝の皿を紛失した侍女のお菊が責任を感じ自害した。お菊の亡霊は夜な夜な皿を数え、祟りを起こすという。

歌舞伎の演目などでも人気の『播州皿屋敷伝説』。姫路の伝説が有名ですが、ここ西土佐奥屋内にも同様の伝説があり、その中でお菊が身を投じたと言われているのが、お菊の滝です。滝のそばにはお菊をイメージした観音像も建てられています。

 

豊かな自然が地域を支える

黒尊川流域の水源は飲料水としても利用される他、稲作などにも使われています。豊富な自然の恵みは、地域の特産物として生活や観光事業を支えています。

 

豊富な特産物

黒尊川の清流は、多くの自然の恵みを地域にもたらしています。春は山菜やたけのこ、夏にはエビや鮎、秋にはお米、きのこなどが有名です。

水源を利用したアナゴの養殖や、米ナス・柚子の栽培なども盛んで、地域の特産物として人気があります。

地域の人々も暮らしと地域振興の要である黒尊川の保全に積極的で、水辺林の間伐や清掃、他には伝説にちなんだ文化の伝承なども行われています。こうした地域性から、黒尊川流域は高知県により「人と自然が共生するモデル地区」にも指定されています。

 

黒尊渓谷の紅葉も有名

作物だけでなく、秋には美しい紅葉も有名です。カエデやブナ、ナナカマドの自生する黒尊渓谷には毎年多くの方が紅葉見物にやってきます。

 

黒尊川へのアクセス

所在地・高知県四万十市

アクセス

電車でお越しの場合

JR予土線 江川崎駅下車

 

車でお越しの場合

四万十市中村地域から国道441号線を、四万十川上流域へ22km(約30分)

 

黒尊川(くろそんがわ)周辺の地図 – 住所:高知県四万十市

-参考-

平成の名水 黒尊川(その1) – 高知県環境研究センター
四万十川みちくさサイクリングマップ